北海道の住宅は、四季の移り変わりによる大きな温度差や、風雪・積雪などの厳しい自然環境に耐えられる高い住宅性能が求められます。特に冬は暖房効果を高めるため、高気密・高断熱化は欠かせません。こうしたニーズに応えてきたため、北海道の住宅技術は国内外で高いレベルにあると評価されております。
しかし、近年シックハウスの問題が深刻となり高気密・高断熱だけでは良い住宅とは呼べなくなりました。例えば建築資材の吟味はどのように行うのか、長期間閉め切った状態の住宅の中で換気はどうするのか、といった様々な課題に真摯に向き合い、対策を講じた「人も住まいも健康な」住宅の開発が急務となりました。
そうした中で当社がたどり着いたのが健康住宅「炭の家」です。炭を1トン敷設しその効能を最大限に住宅に取り入れ、従来の基準値を守るだけの住宅建築からさらに一歩進んだオリジナル換気システムの開発を北海道立北方建築総合研究所と共同で取り組んだのです。
「炭」には「空気清浄・消臭・防腐・調湿」効果に加え「マイナスイオン効果」や「遠赤外線効果」などの効能があり、古くから私たちの生活に根づいていました。中国では2000年前のお墓から5トンもの炭が発掘され遺体もきれいに保存されていた実例もあります。日本でも1400年前の法隆寺建築の際、基礎部分に炭が敷き詰められていた、ともいわれております。新建材と呼ばれる人工的な材料が原因となる疾病が社会問題となる中、古人の知恵を科学的に証明した上で現在の住宅に応用したのです。結果、有害物質であるホルムアルデヒドは厚生労働省基準値の88%をカット、VOC(エチルベンゼン)は99%をカットしシックハウスの心配を大幅に軽減することに成功しました。
2007年12月からは新しい取り組みも始めております。北海道立北方建築総合研究所、北海道大学と共に調湿効果、温熱回収機能を有したオリジナル換気システムの後継機の開発にも着手。この開発は産、官、学が一体となった北海道発信の事業であり大いに期待しているところでございます。炭の家には「アレルギー症状が改善した」「ぜんそくが治った」などの声が寄せられていますが、入居ご家族にご協力をいただき、体質改善などの科学的な裏づけについて北海道大学と共同で研究を取り組んでおります。
また北海道を基盤とする住宅メーカーとして、道産木炭の比重を高めております。豊かな森林育成に欠かせない間伐材を利用した北海道各地の木炭を仕入れ、「地材地消」を目指しております。平成20年で北海道の木炭生産量は年間3000トン。私どもの将来的な試算として炭の年間需要は1500トンですから、森林を育てるための間伐材利用は、北海道の未来を大きく育むことにつながると考えています。さらに1棟につき1トンの炭を使用していますが、これはCO2換算で約3トンのこと。つまり炭の家を1棟建てるごとに約3トンのCO2を地上に固定できるため、CO2の発生を抑制することができます。
創業40周年を迎えた2011年には、北海道初の試みとして北海道ガスとの共同プロジェクト「エコタウン北48」を誕生させました。健康住宅「炭の家」にガスマイホーム発電をプラスした全19区画の「クリーンでエコ」をテーマにした未来につながるまちづくりです。天然ガスで家中の電気を発電、さらにその排熱で暖房に活用できます。各戸の経済効果はもちろん、天然ガスによるCO2排出量も年間約40トンほど削減できます。このプロジェクトにより、「炭の家」はさらに進化し、最先端の省エネ健康住宅を実現することができました。
「北海道を健康住宅の先進国にしたい」という目標を掲げて誕生した炭の家は、おかげさまで発売以来8年間で北海道を中心に2900棟を達成(2011年11月末現在)。現在「炭の家」導入店が北海道はもとより東北、関東、大阪、九州、沖縄など全国27か所に広がりました。また道外のお客様が真の健康を求めて、北海道のゆったりとした自然に囲まれて暮らしていただけるように、当別町において別荘事業も展開中。道内の老人施設においては私どもの炭のノウハウをご活用していただき、入居者に大変ご好評をいただいていることが何よりも嬉しく感じております。
住宅不況の中、このような結果を残せたのは私どもを取り巻く全ての人たちの協力によるものなのは間違いありません。社内にいたしましても当社の社是である「人間尊重の経営」を実践し、社員一人一人が責任感を持ち会社の経営に参加していると実感できる社風づくりが少しずつ実を結び始めた結果だと感じています。
住宅というものは高額商品です。お客様に住宅性能全般の事を正確にお伝えすることも私どのも大きな使命だと感じています。そのためには誤解の生じないよう様々な媒体を活用し「安くていい家」から「健康で安全な家」を提供する会社はここにあるという事を発信し続けていきます。
|